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2023年 01月 26日

タイで作られた日本語テキストを買ってみる

人様へのオミヤゲ買いには情熱を示さないいわんやだが、自分向けのお土産なら
それなりに頑張る。自分土産は大体ヘンなものが多いわけだが(笑)。今回のタイ滞在で
欲しかったのはクンペーン型プラ・クルアンの他に、タイ人用に作られた日本語の教科書も
1冊買って帰りたいと思ってた。
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自分でインチキ教師やってみるとわかるけど、外国語の教科書作るのって難しいと
思うんだよ。習う対象言語ガワのネイティブから見ると「ちょっとヘンでは?」っていう
箇所がどうしたって残る。我々が使う教科書「あきこ」にだってあるくらいなんだから。

たとえば受動体の変化で「聞く⇔聞かれる」「押す⇔押される」はまぁいいとして
「勝つ」を受動体にするってどうなの。「勝つ⇔勝たれる」?・・・ヘンじゃないか?
「ウチの学校はA高校によって勝たれた」・・?
タイで作られた日本語テキストを買ってみる_c0393255_17491419.jpg
 
そういう場合は「ウチの学校はA高校に負けた」って言うだろ普通。JFが作る「あきこ」でも
こういうハテナな日本語が時にはある。普通のテキストならもっとあるんじゃないか?
そういうの1冊買いたいなと思って、12月のある日ロビンソンの中の本屋の外国語テキスト
コーナーを見てみた。
タイで作られた日本語テキストを買ってみる_c0393255_20175344.jpg
 
日本語テキストの類はけっこうたくさんある。「あきこ」まであったのにはビックリだ。
何冊か手にとってパラパラめくってみると、おお、あるねーーヘンな箇所が(笑)。
で、そのうちの安いのを1冊買ってみた。115バーツ。
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この本の作者は「ゆみこ」って日本名になってるけど、タイ人が作ったのは間違いない。
さっそく出てくる「し」と「ち」の間違い。「トチ先生」と間違えられやすいという理由で
チューレン?を「ユキ先生」にしたオレには身近な間違いだ。
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「ユキ」にしたって「キ」をタイ語で「กิ」と書く生徒もいて、これだと発音は「ギ」に近い。
実際「ゆぎ先生」と書いちゃう生徒もいるくらい。タイ人が作れば「こしらこぞ」なんて
間違いを完全にゼロにするのは難しいだろうと思う。
 
おお、「ゆき」にもヘンな記述が。「こんゆき」ってナニ?雪やコンコンのこと?
これは下に書かれたタイ語の表記「นะ」を見てわかった「こなゆき」と言いたいんだ。
日本人だったら校正で直すはずだけど外国人には難しい。しかし อิ-นะ ยุ-กิ だと
「いなゆき」「いなゆぎ」じゃないのかなぁ?
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「どうでしょか?」「いいきもちになるかもでしょね」も非常にヘンだ(笑)。
しかしこの程度の間違いはオレが買ったタイ語の本にもあったと思うのだ。オレらが
気付かないだけで。実際、研修中にタイ人先生がテキストのある箇所を見て「これ・・
ちがいます、おぼえなくていいです」なんてこと、あったもんね。
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だからオレとしてはこの本を笑いものにする気は毛頭ない。むしろ勉強になる。
たとえば下の「わかった、わかった」という表現。その下のタイ語表現を見ると・・・
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「รู้แล้ว」ルーレーウと書かれてる。「すでに知ってる」といった意味のはずだ。
「映画館で携帯使うな!」と言われて「わかった、わかった」って言う時にタイ語では
「すでに知ってる、すでに知ってる」と言うわけか・・なるほどねー。

帰国の時、日本から持ってきたタイ語辞書は日本語教室に寄贈しようかと思ってる。
現場ではイチイチ辞書なんて引かず、スマホの翻訳アプリ使って「これ」って生徒に
見せることがほとんどだから辞書使わないんだよね。でも日本語教室に常備しておけば
多少は役に立つかもしれない。タイ日、日タイ両方使える辞書だし。
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オレとしてはこの、間違いを含んだ「タイ人向け日本語会話帳」を持ち帰ろうと思う。
これ読んで、スマホの翻訳アプリで確認したりしてるとけっこう勉強になるんだよ。
それにやっぱ面白いし(笑)。帰国後も使わせて頂きますです、はい。

 


by tohoiwanya2 | 2023-01-26 00:32 | 2022~23 タイ派遣事業 | Comments(0)


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