2023年 06月 08日
さてだ。1件目につづいてバンコクの寺院壁画を見てまわる観光の2件め。 バンコクノーイから船でチャオプラヤ川を下り、メモリアルブリッジ船着場で降りたいわんやは次の お寺に向かった。それはバンコク旧市街にあるワット・スタットなのである。 ワット・スタット・・・バンコクを観光した人なら知ってる人も多いだろう。相当有名なお寺だ。 特に有名なのは壁画ではなく、寺の前に突っ立ってるこのバカ高い鳥居みたいなもの。これは何か? 昔はここに長〜いヒモでゴンドラを吊り下げ、儀式で人が乗ったらしいんだよ。遊園地によくある バイキングの素朴版とでも言うか・・・しかし素朴版だけに落っこちてケガ人や死者が絶えないので 1930年代に禁止され、異常に足が長い鳥居みたいなブランコの枠だけが残ったわけ。バンコクの ジャイアントスウィングといやぁ海外でも有名だ。 しかし今日のオレのお目当ては壁画の方だ。ここはけっこう有名なお寺で、すげー広くてどのお堂に壁画が あるのかよくわかんないんだけど、デカそうなところに入ってみると・・おお、壁画あるやん。す、すげぇ。ここは柱にも全部壁画・・・というか、柱画が描かれてる。壁画マンダラ状態。 どっから観りゃいいんだか・・・。 近寄って見ると、うーむ・・すっかりおなじみにかった感がある、典型的なタイの寺院壁画って感じだ。 とにかくタイの寺院壁画って宗教的なエピソードが描かれてるってだけじゃなく、広大な画面を使った 群衆人間模様というか、マンガでいえば「見開き2ページ全面使ったモブシーン」的な性格が強い。 仏様の顔をいっぱい並べて描いたようなのよりあちこち細部の観察しがいがある。 まぁナーンで見たあの壁画ほどグッとくるものはないけど絵はとても上手だし仏教画としての様式を キチンと踏まえて描かれてるって感じがする。 しかしね、このワット・スタットの壁画の最大のスゴさはその描画面積の広さだ。圧倒されちゃって 絵の細かい部分を観察するより絵のボリュームの方に関心がイってしまう。 さっきも言ったように四角い柱にも四面全部に絵が描かれてて、しかもそういう柱が無数にあるのだ。 1本の柱に描かれた絵だけで小さい寺の堂内全部埋まっちゃいそうな「絵画量」だぜ。 しかもだよ?その柱はベラボウに高い。当然天井も高い。天井が高いから壁の面積がバカに広い。 それだけ広大な壁全部と、高〜い柱の四面全部に絵が描いてあるんだからスゴすぎて話にならん。 欧米の大聖堂でもこんなすごい絵画量、ちょっと記憶にないよ。壁や柱の上の方なんて高すぎて 床からじゃ見たくても見られない。誰も見られないトコまでびっしり描いてあるのだ。 このすごい絵画量があるのがワット・スタットの礼拝堂。しかしこれで終わると思ってはいけない。 もう一つ本堂っていうのがあって、そこに入ってみるとまた・・・ ううう・・・こっちもまた何やらスゴい。しかし礼拝堂みたいに絵の描かれた柱がないからまだしも スッキリした感じがする。 保存状態は礼拝堂の壁画に比べるとやや悪い。ってことはアッチより古い時代に描かれたと想像される。 でも描いた人のタッチは十分鑑賞できる。こっちもおなじみの群衆人間模様がビッシリ。 こういうタイの寺院壁画って基本フレスコ画だと思うんだけど、もしかすると漆喰が渇いて絵が壁と 一体化したあと、金だけ上から貼り直したのかもしれない。こういう感じで金色だけ浮き出たような 感じの絵って他でもけっこう見た。 いやー・・ワット・スタットの寺院壁画。すごい見応えありました。しかしナーンの時みたいに堂内を グルグル回ってじっくり鑑賞するにはいささか絵画量が多すぎて・・(笑)。
by tohoiwanya2
| 2023-06-08 22:28
| 2022~23 タイ派遣事業
|
Comments(2)
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schnee_yuki88 at 2023-06-10 21:42
おぉ~~、この高い柱の上の方など、どうやって、いつ頃に描かれたんでしょうね‥途方もないですね。もっと有名になっても良さそうなものなのに。謎めいていて、ロマンを感じますねぇ。
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tohoiwanya2 at 2023-06-10 22:17
>この高い柱の上の方など、どうやって、いつ頃に描かれたんでしょうね
yukisさん: たぶん、足場を組んで画家がヨジ登って描いたんでしょうねぇ・・。 調べてみるとワット・スタットって現在のチャクリー王朝を開いたラーマ1世が 19世紀初期に建てたお寺らしいです。礼拝堂にあるデカい大仏を運び込んで、 どうにか安置したら「私の務めは終わった」って言ってラーマ1世はすぐ死んじゃったらしい。 だから王室とものすごく縁の深い、由緒ある寺ってことになる。確かに大きかったなぁ・・。 |
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